令和5年6月14日に開催された常陸大宮市議会の定例会では、各議員の一般質問が行われ、市民生活に関わる重要なテーマがいくつか取り上げられた。
高村和郎議員(15番)は、令和5年度の税の申告相談について、実施中の見直しと混雑問題に焦点を当てた。特に、支所での受付期間が短縮された背景や、その影響で地域住民からの不満が寄せられていることを指摘した。和田市民生活部長は、申告相談の方法に変化があった理由を説明しつつ、相談者への丁寧な対応を心がけていると述べた。他にも、特定の地域での定員制を設けたことへの市民の反応が確認された。市ではこの問題に対し、今後も利用者の利便性を考慮しながら対応を進めていく意向を表明した。
続けて、高村議員は小学生の放課後の過ごし方についても質問した。放課後児童クラブの設置状況と利用率を尋ねたところ、笹沼保健福祉部長は、放課後の場が確保されていることを確認しつつ、未利用の児童についても自宅で過ごしている子どもが多い現状を明らかにした。この状況について高村議員は、全ての児童が利用できる場の提供が必須であると強調した。また、地域間での支援が不均衡となっている点も指摘された。
その他、市営住宅問題についての質問もあり、小舩都市計画課長は、現在の入居率は80%で、住宅不足の解消に向けた取り組みを進めていると答えた。その一方で、応募資格についての厳格な審査基準も述べられた。市では、申請があった場合でも、施策に基づいて資格に合致した応募者が優先されることを説明した。
さらに、大貫議員(11番)が人口ビジョンの改訂についての質問に対し、堀江企画部長は、合計特殊出生率の向上を目指した施策を継続していることを明らかにした。今後5年間で2.07の目標を設定しており、特に女性の定住促進に力を入れているとし、甦る地域の未来に向けた取り組みを訴えた。
最後に、環境基本計画の改訂も議題にあがり、脱炭素社会への移行が進められている状況についても説明された。市の環境施策がどのように実施され、地域住民が参与できるのかが問われており、各議員が今後の方針を見守る必要があると考えられる。特に、地域の環境問題に対する理解を深めることは市民の意識を高める重要な要素であると結論づけられた。