常陸大宮市議会の定例会が12月13日に開催され、重要な課題について議論が行われた。特に、東海第二原発再稼働に関する発言が注目された。市議会議員の高村功議員は、原発事故の危険性について再度警鐘を鳴らし、避難計画の実効性を問うた。彼は今年10月に報じられた施工不良問題に触れ、日本原電に対する信頼を損なう行動が欠如しているとの見解を示した。
この議題について、神永総務部長は避難計画の強化を進めていると回答。しかし、具体的な進捗状況については不安の声が残る。特に、県内の交通事情やバスの運転手不足が懸念され、避難時の対応の実効性が問われる場面が見受けられた。高村功議員は、「実際に住民をどう避難させるか、実効性のある計画が求められる。」と強調した。
また、太陽光発電施設についても議論が交わされた。高村功議員が提起した苦情内容への対応について、和田市民生活部長が概要を説明。特に、豪雨時の土砂流出や雑草の問題が指摘され、今後の管理体制の強化が必要だとの認識を示した。
国民健康保険税についての質疑では、保健福祉部長が来年度の仮算定額を報告し、納付金の周知が不足している旨を言及した。特に、昨今の物価高騰が市民への影響を与えるとの懸念が示された。
介護保険制度や学校給食費無償化についても数名の市議から質問があり、各部長が詳細へ答える場面があった。特に学校給食費に関しては、保護者負担の軽減策が求められ、市長は改めて給食無償化の難しさを説明した。
最後に、鈴木市長が定年就農の支援について言及。農業従事者高齢化の進展に危機感を覚え、特にシニア層を担い手として捉え、農業振興策の強化を図る方針を示した。市が望む地域づくりが進むことが期待される。
市民が生活に安心感を持てるよう、引き続き積極的な取り組みが必要である。今後もリスクマネジメントが求められる中で、常陸大宮市は地域の特性に応じた施策を進めていく必要がある。