令和3年12月に行われた常陸大宮市議会定例会では、様々なテーマについて議論が交わされた。
特に取り上げられたのが、公民連携の推進に関する話題であった。一番手として倉田稔之議員が公民連携の考え方を質問し、神永雪雄政策審議監は「本市には公民連携の基本方針はないが、行財政改革大綱において官民連携を推進する考えが示されている」と述べた。
また、倉田議員は公民連携の現状についても尋ね、78の協定が結ばれていることが報告された。特に上下水道事業に関する協定の締結もあり、地域活性化に向けた取り組みが進められていることが強調された。さらに、倉田議員は今後の公民連携のあり方についても意見を述べ、民間の力を活用するビジョンを示した。
続いて広報政策について、同議員が広報紙の戦略と制作体制に関して質問。神永政策審議監は「市が実施した事業や市政に関する情報を広報している」と述べたが、倉田議員は「広報紙の具体的な戦略が不十分ではないか」と指摘した。これに対し、教育部長は「広報紙には歴史的資料としての価値もある」としつつ、今後の充実を目指す考えを伝えた。
さらに、農業後継者支援については、河西産業観光部長が「新規就農者への相談会を実施」していることを報告した。また、定年就農支援策が進められることも確認された。
このほか、新たな「(仮称)こどもセンター」設置についても話題が上がった。当地の子どもたちの教育支援を強化するため、早期発見から社会的自立までを支援する機関として位置づけられている。市長も取り組みの重要性を強調した。
次に、国民健康保険の課題について説明があり、金子卓議員は「国療納付金が増加する中、住民負担の軽減が求められる」とし、市長は「今後も注視する必要がある」と強調した。
最後に、久慈川治水対策についても具体的な事業進捗が報告され、将来的な河川整備の必要性について質疑がなされた。各議員の意見は、市民生活を考慮した政策形成の重要性を再確認するものであった。