令和元年11月12日、常陸大宮市議会臨時会が開かれ、予算関連の重要な案件が審議された。災害復旧に向けた補正予算が主な議題となっており、特に台風19号による影響に対する対応が強調された。
三次真一郎市長は、災害の爪痕が残る中での会議開催に感謝の意を表し、被災者支援に向けた取り組みを全力で行う姿勢を示した。特に、台風による浸水や土砂流入被害に言及し、その影響で約500棟以上の家屋や商店が被災したことを報告した。
災害に対する早急な対応が求められる中、議案第100号は令和元年度常陸大宮市一般会計補正予算(第4号)の専決処分承認に関するもので、9億1,656万5,000円の追加予算が含まれる。これにより、被災者支援や復旧工事費用が計上されることとなった。
小野英幸総務部長は、補正予算の詳細を説明した。今回の補正により、災害救助法に基づく応急支援や、農地復旧を進めるための費用が含まれていることを明示した。また、災害ゴミの処理費用や被害を受けた公共施設への復旧費も重要な項目とされている。
議員からも質問が相次ぎ、特に金子議員が被災住宅応急修理の進捗状況について指摘した。応急修理の対象件数が少ないとの意見に対し、建設部の相澤信一部長は、状況を見つつ追加対応を検討する考えを示した。
これに続く議案第101号は、令和元年度常陸大宮市一般会計補正予算(第5号)であり、被災者生活再建支援金に関する内容が含まれている。吉川美保委員長は、委員会からの報告を行い、全会一致で可決されたことを伝えた。
全ての議案が無事可決されたことを受け、淀川茂樹議長は今回の臨時会の成功を評価した。議会は今後も迅速な災害復旧に向けて取り組む方針であり、地域住民の安全確保が最優先との認識を改めて確認した。