令和4年第2回常陸大宮市議会定例会では、人口減少問題やその対策について議論が交わされた。市長は、人口流出を防ぐことが最重要課題であると強調し、特に、常陸大宮駅周辺整備事業がその施策の一環であると述べた。これにより、駅周辺の魅力を高め、さらなる定住促進が期待されている。
まず、常陸大宮駅周辺整備事業について、鈴木定幸市長は、その実施がもたらす効果について質問を受けた。市長は、若い世代の定住促進に向けた施策が重要であるとし、街の魅力向上が期待できると回答した。これに対して、議員からは「この事業が市外からの転入を促すのか、市内から市内の移動に過ぎないのではないか」との意見も出た。市長は、地域全体の魅力を高める施策で人口流出に歯止めをかける意義を強調した。
次に、水道料金に関する議論が展開された。高村功議員からは、基本料金の見直しが求められており、高齢者世帯への負担軽減が求められた。上下水道部長は、現行の料金体系と今後の改善について検討を進める必要性を認識していると述べた。特に、5立方メートル以下の利用者の増加を受け、料金の見直しが議題に挙がった。
また、インボイス制度が導入されることにより、市内の業者、特にシルバー人材センターにおいては運営上の影響が懸念されている。センターでは、免税事業者が増加し、新たな消費税負担が生じることから会員の脱会が予想される。それに関して市は、県議会での意見書採択を受け、国に対して支援を求める考えであることが強調された。
最後に、大宮中学校の通学路の安全確保についても議論され、今後の交通安全対策工事の進捗状況が説明された。特に、JR抽ヶ台踏切の安全確保への取り組みは重要視されており、市としても拡幅工事の必要性を認識している。この課題は地域の子供たちの安全な通学を保障するために取り組むべき重要事項である。
さらに、放課後児童クラブの利用状況や、その受け入れ学年の制限についても周知され、若い母親たちからの要望に応えるための検討が進められる旨が述べられた。