令和3年第3回常陸大宮市議会定例会が6日に開会され、30件の議案が検討される中、主に財政運営業務に関する議論が展開された。
第1の焦点となったのは、令和2年度一般会計歳入歳出決算の認定についてである。
日本共産党の金子卓議員は、市の厳しい財政状況を指摘した上で、市税や普通交付税の減額が見込まれる中、実質収支が10億6千万円を超える結果について経緯を質した。
鈴木定幸市長は、収入において、市税が約2億1千万円増加したこと、地方交付税では約4億5千万円の増加になったと報告した。
さらに、歳出の節約や効率的な執行が運営に寄与したことを強調し、財政運営は適正に行われているとした。
市長は、総合計画に沿った計画的施策に取り組んできたと説明した。
一方で、金子議員は、予算見積もりに対する甘さや、過去の実質収支額を考慮すべきとの見解を示した。
金子議員の指摘に応える形で、鈴木市長は、県と市のスタッフ数に差があるなどの理由も挙げつつ、不用額に対して厳密な見積りが必要と認識を示した。
しかし、現状では市民の要望に応じた早期の状況把握や予算の減額補正に取り組む必要性があるとの意見が交わされた。
議案の16件は予算決算常任委員会に付託され、今後の審査に進む。
市道路線や条件整備に関する議案も承認を受けた。
議会は再度次回の開会を9月15日に設け、今後の展開を見守ることとなった。