令和5年9月7日の常陸大宮市議会定例会では、マイナンバーカードや救急搬送、生活困窮者支援など、多岐にわたる議題が取り上げられた。
マイナンバーカードに関する現状について、和田市民生活部長は、トラブルの発生について述べた。具体的には、登録ミスによる他人の医療情報がひもづけられる事例が存在しているが、本市では市民からのトラブル報告は確認されていない。また、返還希望者も数件であり、現時点で受益者への不利益はないとの説明を行った。また、今後の国の方針にも言及し、カード取得を促進するための対応を継続する意向を示した。
次に、救急搬送に関する議題では、片岡消防長が出動回数や主な訴えを紹介した。令和4年のデータでは、出動回数は2,293件で、急病による要請が多かったことがわかる。現場へ到着後、病院への搬送に掛かる時間については平均23分であるが、搬送先の病院が決まらない場合、長時間の滞在が記録されることもある。その背後にある理由として、受入れ状況に依存し、装備や体制の問題も挙げられた。
生活困窮者への支援としてエアコンの設置状況も摘挙された。暑さを防ぐためには、エアコンや扇風機の利用が都度呼びかけられているが、生活保護世帯におけるエアコンの状況については定期訪問時に把握されているだけで、生活状況について詳細な調査は行われていないという。これに対する議員の意見では、今後の調査実施の可能性を求める声が上がった。
また、水道料金についての議論も行われた。市の水道料は使用量により加算されるが、基本料金を支払っていても使用量が少ない世帯からの不満が挙げられた。36.1%の割合で基本水量以下の市民が存在し、特に高齢者世帯においては、経済的な負担が強調され、料金体系の見直しの必要性が求められた。