令和2年3月3日、室蘭市議会第1回定例会が開催され、主要な議案として一般会計の補正予算が取り上げられた。市長の青山剛氏が提出した補正予算案は、歳入歳出それぞれ9億9,464万3,000円を追加し、予算総額を468億7,578万5,000円にすべく計画されていると説明した。
特にこの補正予算の内容に関して副市長の小泉賢一氏は、事業費の過不足調整と新年度予算との整合性を図ることが主な内容であると強調した。今回の補正は、決算見通しに基づいており、新年度の予算編成には1億2,000万円の赤字が見込まれる厳しい状況とされた。
市民ネット・むろらんを代表する水江一弘議員は、財政問題を指摘。青山市長は、厳しい予算編成や公共施設の整備を基金で補うことが続いている要因について問われ、市民サービスの選択と集中を進め、今後の継続的な行財政改革とともに、必要な施設の適正化の重要性を述べた。
青山市長はさらに、公共建築物適正化計画の継続推進を表明し、期間中の施策・事業の見直しや、財源の需給バランスに関する考え方を示した。その中で、従来の深化した改革を受け入れ、組織の適正化を通じて持続可能な財政基盤の確保を目指すとした。
また、議論となったのは、旧絵鞆小学校の跡地利用問題であった。議員たちは、旧校舎を保存すべきか解体すべきかの慎重な議論を行った。市長は、地域の文化・歴史を尊重し、利用者の声をしっかり受け止める姿勢を示す必要があるとし、今後の計画に反映するとした。