室蘭市議会では、令和4年9月12日、第三回定例会が開催された。議会では、制度改革や地域の課題に関する重要な議題が討議され、特に投票率の向上や消防指令業務の改善が焦点となった。
投票率向上の取り組みについて、議員の小田中稔氏が提言を行った。小田中氏は、最近の衆議院選挙において、投票所の減少が投票率に悪影響を及ぼしていると指摘した。特に、白鳥台地域では、統廃合に伴い、投票所が不便な場所へ移動し市民から不満の声があがっている。具体的には、「地域別の投票者数及び投票率の推移を伺う」と問うた。更に、投票所の管理方法の見直しとして、移動投票所や循環バスの運行など新たな施策について検討すべきだと強調した。
また、消防指令業務の共同運用についても議論を呼んだ。消防長の赤木裕之氏に寄ると、消防指令業務の共同運用は財政効率向上が期待される一方、技術的課題も抱えている。具体的には、「協議の具体的なスケジュールはどのようになっているのか」との質問が寄せられた。赤木氏は、道外の事例を参考にしつつ実施に向けて調整を進めると述べた。また、共同運用は2026年度からの開始を見込んでおり、今後の進展が注目される。
さらには、公共施設の適正化についての議論も活発に行われた。議員は、庁舎の整備や施設の再編成について質疑した。本庁舎や給食センターの整備について、財政リスクを考慮した上で、早急な方針策定を求めた。総務部長の和野泰始氏は、現状を踏まえつつ、適正化の必要性を認識していることを強調した。
市長の青山剛氏は、地域医療や公共施設の適正化に向けて「不退転の覚悟で臨む」と述べ、政策推進に向けた意欲を示した。市長は、特に職員との信頼関係構築の重要性を再確認しながらも、公募の必要性には慎重な姿勢を崩さなかった。議会は、今後の市政運営についても問われることとなる。
以上のように、本議会では様々なテーマについて議論が行われ、市の直面する課題への理解が深まった。これらの課題解決に向けた具体的なアクションプランが期待される。