令和3年第1回室蘭市議会定例会が3月25日に開催された。議題には複数の議案が含まれ、市民生活に直結する重要事項が議論された。
会議ではまず、会議録署名議員の指名が行われ、我妻静夫議員と金濱元一議員が選ばれた。この後、議案の審議が行われ、特に議案第12号「室蘭市職員の給与に関する条例の一部改正」と議案第14号「国民健康保険条例の一部改正」についての討論が活発であった。早川昇三総務常任委員長は、「本条例改正後の住居手当算定方法を中心に質疑が交わされた」と報告し、原案通り可決される見込みであると強調した。
続いて、民生常任委員会の田村農夫成副委員長は、議案第14号につき、「特に異議なく可決すべきだ」とし、議案第18号に関しても質疑に立ち、「市内事業者の防災対応と利用者安全についてしっかりとした議論が必要」と指摘した。
また、白鳥新道及び幹線道路建設促進の件について細川昭広委員長が報告した。このプロジェクトが、地域の交通利便性を高めるだけでなく、経済活動にも貢献すると説明した。市議会内でも意見が分かれ、さらなる調査や地域合意の形成が求められた。
一方、議案第1号「令和3年度室蘭市一般会計予算」について、児玉智明委員長は、賛成意見が多かったものの、常磐井茂樹議員が反対の立場から、「新型コロナウイルス対策が不十分である」とし、具体的な政策の強化を求めた。
最終的には、23件の議案が可決され、議会の重要な役割を再認識する場となった。市長の青山剛氏は、今後の施策に関して「地域経済の回復を図るため尽力していく」と述べ、議員や市民の理解と協力を呼びかけた。
今定例会は、新年度予算が確定したことにより、室蘭市のさらなる発展に向けて新たな一歩を踏み出す機会となった。議会は重要な課題に対して受け身ではなく、積極的な対応を求める声が多く聞かれ、今後の方向性が注目される。