令和5年9月19日に行われた第3回室蘭市議会定例会では、公共施設の適正化についての議論が行われた。市長の青山剛氏が文化センター大ホールの廃止方針を示したことに対し、羽立秀光議員が一般質問を通じて懸念を表明した。文化センターは市民の教育や文化の拠点であり、経済的な影響も大きい施設であることが強調された。羽立氏は「文化センターの利用団体からは困惑や不満の声が上がっている」と指摘し、廃止を延期する署名活動が存在することも紹介した。
市長は、公共施設の適正化に向けて、代替施設の機能拡充を図る方針を示した。さらに「文化センターの廃止に向けた協議を進めていく」と述べたが、羽立氏はその詳細と利用団体との連携強化を求めた。市民会館の改修についても不安の声が上がり、市長は「意見を伺いながら調査を進める」と返答したが、議員や市民からは「音楽ホールとしての特性を失うのでは」との指摘があった。
また、公共施設の利用状況や廃止の方針について、羽立氏は「市長はもっと市民の声に耳を傾けるべき」とも訴え、市長の対応に疑問を呈した。一方、市長は「自分の考えをしっかりと持ち続ける」と強調し、地域活性化の重要性を再確認した。見解は分かれたが、議会は文化センターについて引き続き検討を進める方針を示し、今後の議論の動向が注視される。