令和3年の第三回定例会では、さまざまな重要議題が討議された。注目を集めたのは防災対策と新型コロナウイルス感染症対策である。
まず、防災対策に関する質疑が行われた。早川昇三議員(8番)は豪雨災害を受けた防災対策として改善が求められる現在の状況について言及した。大雨による被害が深刻化する中、室蘭市でも過去に大きな被害が報告されている。特に最近の大雨では冠水被害が発生し、「市役所本庁舎周辺は低地であり、集中豪雨により短時間で排水能力が追いつかない」と佐藤一徳都市建設部長は説明した。
また、避難所の停電対策についても強調された。早川議員は「ハイブリッド車等の電源を利用する可能性を探るべきだ」と提案した。佐野正樹生活環境部長は、避難所の停電に対してガソリンエンジンによる発電機が利用されているとの報告を行った。今後、非常用電源設備を搭載した施設の用意に向けた取り組みがさらに進められる重要さも指摘された。
新型コロナウイルス感染症対策に関する質疑も行われ、常磐井茂樹議員(5番)は「クラスター対策の強化が求められる今、オンライン学習やメンタルヘルスケアへの取り組みが重要である」と強調した。教職員のワクチン接種進捗やメンタルケアの方針についても詳細に問われ、教育部長は「学校の感染対策を適宜見直し、必要に応じて支援体制を強化している」と回答した。
さらに、家庭の経済的負担を考慮して児童に対して不織布マスクの提供を進める必要性も提起された。政府からの制度再開情報に基づき、助成金制度の支給要件に関する質疑にも対応。市としては本市の実情に応じた棚卸しと支援体制を整備する考えが示された。
最後に、東室蘭駅周辺のまちづくり計画についても言及され、住民からの意見聴取や環境整備の観点から議論が行われることとなる。これにより地域の活性化と共に住みやすい街作りが期待されている。