令和3年3月11日、室蘭市議会において第1回定例会が開催された。
この定例会では、主に新型コロナウイルスと超高齢化社会についての議論がなされ、市民生活や地域社会への影響が深く掘り下げられた。特に早坂博議員は、新型コロナ禍による町内会活動への影響を強調し、地域の絆の重要性を訴えた。町内会が協力して地域社会を支える役割について、彼はこの時期でもその必要性が高まっていると述べた。具体的には、書面での総会開催やイベント中止など、活動の停滞についても言及した。これに対し、杉本生活環境部長は、地域の必要性を理解しつつ、各町内会の安全対策の支援を続ける考えを示した。
次に、超高齢化社会に向けた取り組みに関しても議論が行われた。早坂議員は、高齢化率が全国平均を上回る室蘭市において、認知症対策が特に重要であることを指摘した。塩越保健福祉部長も、認知症相談やサービスへのアクセスについて市の取り組みを説明し、今後の対策強化を約束した。具体的には、地域包括支援センターや高齢福祉課との連携を強化し、早期発見に努める方針を打ち出した。
このほか、環境問題に関連した議題もあり、児玉智明議員がプラスチック製品の分別収集廃止の問題を取り上げた。自治体では他にも独自の分別収集を行っておらず、評価されているものの本市は困難を抱えているとの認識が示された。関川経済部長は、今後の新エネルギー産業を通じた取り組みと企業誘致に力を入れる考えを伝え、共同体として持続可能な社会実現に向かっていく必要性が強調された。最後に、避難所のプライバシー保護や水回りなど、災害時の対応についても議論された。総務部長からは、各避難所の備蓄管理と迅速な対応の重要性について答弁があった。
このように議会では、市民の生活を支えるための様々な問題について充実した議論がなされ、今後も市として積極的な影響を与える施策が求められている。