令和2年第1回室蘭市議会定例会が開催された。この中で、青山剛市長は厳しい財政状況における予算編成の進捗や人口減少対策の重要性を強調した。特に、細川昭広議員は、市長公約に基づく政策の進捗状況を問うと共に、人口減少対策について高齢者定住の視点を挙げた。
細川議員は、人口減少を最重要課題として捉え、昨年度の291名の転出に対する市長の具体的な対策を求めた。市長は定住促進に向けた取り組みとして、若者の雇用機会や子育て環境の整備を引き続き進めていく意向を示した。また、SDGsに関する進捗についても発言し、持続可能な社会に向けて市政運営の中に反映させていく考えを述べた。
新型コロナウイルス対策に関して、細川議員は、感染拡大防止のための市民生活への影響を心配する声を代弁し、市長がどのように対応しているのかを問いかけた。青山市長は、政府の基本方針に基づき、地域の状況を踏まえた適切な対策をしていると説明し、特に、学校閉鎖などの措置を講じている点に言及した。また、結婚支援の重要性や市内の出会いの場を充実させる取り組みも進められていると述べた。
地域医療の確保について話が移ると、細川議員は、医療機関の再編において市立病院の役割を果たす必要性を強調し、市立病院の独立性を守ることが重要だと訴えた。青山市長は、地域医療構想に基づいた再編は地域に医療機能を維持しながら進めていくと説明し、必要な医療機能が失われることがないよう配慮しているとの考えを示した。
さらに、青山市長は、社会全体の課題として障がい者雇用の改善に向けても取り組む姿勢を示し、特に新型コロナウイルスの影響を受ける中小事業者や市民の生活支援についても、引き続き注視していく意義を語った。