室蘭市議会の令和3年第4回定例会が12月6日に開催された。
議題には、令和4年度の予算編成方針といった重要なテーマが含まれており、細川昭広議員が質問を行った。予算編成に関する基本的な考え方として、青山市長は「将来を見据えた行財政改革を基本とし、開港150年・市制施行100年の記念年度にふさわしい予算編成を進める」と述べた。
今年11月に示された来年度予算案について、収入不足が見込まれている中での対応策や具体的な施策の選定が求められた。
収支不足については、予算編成方針において1億800万円の不足が見込まれており、その原因として人件費や運営費の増加が指摘された。奈良企画財政部長は「歳入不足が生じた場合、基金の取り崩しも検討する必要がある」とし、財政状況を見極めながらの対応が求められていることを明らかにした。
また、行財政改革については、本市が第一回目の行財政健全化方策を進めており、経費の見直しと職員数の適正化が目標として提示された。職員数は10%から15%削減の方向で進める意向が示されたが、現行の職員数を基本に運営が維持されるとの見解も述べられた。
公共施設については、特に庁舎の建て替え問題が議論され、細川議員は「聖地の場所について危険度を考慮しなければならない」と警鐘を鳴らした。市長は「予算化の見送りは財政状況を考慮した結果であり、慎重に検討を進めていきたい」と強調した。
新型コロナウイルス感染症対策は引き続き重要なテーマ。今年度における感染者が減少している一方で、今後のワクチン接種スケジュールや市民への周知方法が注目されている。塩越保健福祉部長は「年内にはワクチン接種の状況を踏まえたスケジュール策定を行う」と述べた。
衆議院議員選挙についても言及され、新たに選出された2名の選挙結果を受けて市長は「今後も連携を密にし、地域の諸課題の解決を図る」と述べた。
議会は、市民の生活に密接に関わる問題を協議する場として、その役割の重要性が改めて認識されたと言える。