令和2年3月17日に開催された厚真町議会定例会では、主に予算案の審査が行われた。
町長の宮坂尚市朗氏は、3月10日から11日にかけての低気圧による降雨と融雪に関する対応状況を報告した。特に、危険区域に住む70世帯151人に対して避難準備情報が発令され、福祉センターや厚南会館の2か所に避難所を設置した。実際に避難したのは6世帯11人であった。
議案第1号から第6号までの予算案は、全て原案通り可決された。予算審査特別委員会の下司義之委員長は、各予算が住民のニーズを的確に反映し、限られた財源を効率良く配分していることを評価した。全会一致で可決されたこれらの議案は、今後の町の運営に重要な役割を果たすと期待されている。
また、災害復旧事業に関する議案もいくつか提案された。議案第25号から第30号までは、災害からの復旧のための工事請負契約の変更を含む重要な内容であった。特に、議案第30号は、道代行の細目協定の変更に関して説明が行われ、必要性が強調された。
さらに、決議案第1号が提案され、北海道のアイヌ文化推進に向けた決意が示された。三國和江議員は、アイヌ民族の文化とアイヌ語の重要性に言及し、決議の意義を強調した。議会は、今後の地域づくりにおいてアイヌ文化を尊重し、共生社会の実現を目指すことを確認した。
本定例会は、全ての議題が円滑に進行し、町の将来に関わる重要な決定がなされたことを受け、ここで閉会となった。議会運営においては、今後の調査や事務調査が予定されており、地域のニーズをさらに反映した運営が期待されている。