令和2年第10回厚真町議会臨時会が10日午前9時30分に開会した。
会議では、議事日程に従い、会議録署名議員や議席の指定、会期の決定が行われた。特に注目されるのは、議案第1号の「厚真町太陽光発電施設の設置に関する条例の制定」である。この条例は、町民の安全で安心な生活環境の確保を目的としており、太陽光発電施設の設置と管理に関する必要事項を定めるものである。
宮坂尚市朗町長が提案理由を説明し、「太陽光発電事業の実施にあたり、良好な自然環境の保全を図るため、この条例を制定したい」と強調した。この発言は、町の持続可能な発展を意識したもので、環境との調和を図るための重要なスタンスと言える。
議案第1号に対し、質疑が行われ、下司義之議員が発電事業の区域について住民が情報を得る手段を問うた。これに対し、まちづくり推進課都市計画担当参事の小松豊直氏は、経済産業省から公開されるデータを基に情報の整備を進める意向を示したが、地元住民の情報アクセスの重要性については認識不足とも見受けられた。
続いて、議案第2号から第6号についての提案が行われ、全て原案通り可決された。議案第2号では「豊沢地区大規模盛土造成地滑動崩落防止工事」の請負契約を締結することが決定された。議案第5号は、学校給食センターの配送車の取得に関するものであり、このようなインフラ的な取り組みが町の教育環境にも寄与することが期待される。
最後に、令和2年度の一般会計補正予算が提案され、歳入歳出それぞれ127億1,966万4,000円に追加がなされることが承認された。この補正予算は、新型コロナウイルス関連施策や子育て支援事業などに充当される予定で、町民生活への影響を配慮した内容となっている。
本日の議会における各議案は、町の将来に向けた重要な決定事項であり、今後の動向に注目が集まる。議長の閉会宣告と共に、議事は終了し、町の発展に向けた第一歩が踏み出された。