令和3年第1回厚真町議会定例会が2021年3月10日に開催された。
この会議では、町長の宮坂尚市朗氏が具体的な発言を行い、特にこぶしの湯施設及び周辺環境整備に関する質問に対し詳細に説明した。農業や地域振興に関する政策についても、多くの議員から提案がなされた。
下司義之議員は、こぶしの湯に関する大規模改修について質問した。
それに対し、宮坂町長は「温泉掘削や宿泊棟の増築、レストランや脱衣所の拡張などを含むリニューアル基本構想の提案を受けており、具体的な検討を進めていた」と述べた。その後の地震の影響で、計画が停滞している状況にも触れた。
また、下司議員は、こぶしの湯周辺の活用方法について改めて検討する必要があると強調した。
町長もこれに応じ、「地域振興に向けた構想づくりを進めていく」と述べ、町民の意見を聴取するための場を設ける意向が示された。
次に、秋永徹議員は庁舎建設の必要性と、財政状況に関する懸念について質問し、「まだ復旧、復興の真っただ中であるが、庁舎建設の検討は時期尚早ではないか」と指摘した。
町長は「庁舎の耐震性が危惧されるため、早期に整備を行う必要がある」と主張しつつも、町民の理解を得ることが大切であると答弁した。具体的な議論をするために、町民懇談会の設置を約束した。
さらに秋永議員は、農地流動化に関する課題についても言及した。これに対し、農業委員会の会長・小谷和宏氏は、農地の適正流動化についての考えを伝え、「地域コミュニティでの話し合いが重要」と強調した。農地の利用改善団体との協力が今後の農地流動化に向けた重要なカギになると考えられている。
このように、厚真町議会では、地域振興や防災などの重要な課題についての議論が進められ、町民の期待に応えるための道筋を探っている状況である。