令和元年6月17日、二本松市の議会定例会が開かれ、様々な議題が議論された。特に、詐欺防止対策に関する発言が目立ち、佐久間好夫議員は詐欺被害の現状について詳細に触れた。
議員によると、特に電話を介した詐欺が横行しており、今年の詐欺被害は100万円にのぼる還付金詐欺が発生したと指摘された。また、予兆電話も47件報告されており、被害を未然に防ぐための連携体制が重要であると強調された。
市民部長の早川東氏は、市内での詐欺被害について詳細に説明した。市では、警察署と協力し、詐欺に関する情報を即時に広報する体制を整えていると述べた。また、防災無線を用いて注意喚起する事例も存在し、その効果が表れていることも報告された。
次に議題に上がった東和学童保育所の移設計画についても議論された。佐久間議員は、現在の施設位置が東和小学校から遠く、通所の安全性に懸念があると述べ、新たな立地が必要であると提案した。これに対し、保健福祉部長の中村哲生氏は、施設現在の運用状況や地域のニーズを踏まえつつ検討が進められていると回答した。
農業政策についても議論が繰り広げられた。特に、農業用水不足が懸念される中、揚水管理やため池の整備が重要であるとの意見があった。産業部長の佐藤俊明氏は、適切な管理を進める考えを示し、具体的な取り組みとして補助制度を活用していく方針を述べた。
この日は、市民との協働による地域づくり支援事業についても触れられ、特に設置されたカーブミラーや防犯灯、監視カメラなどの維持管理についての責任が地元に課せられていることが問題視された。議員からは、一定の市の責任を求める声が上がった。
また、道路整備についても意見が交わされ、特に増えている通学路の安全確保のための側溝改修や道路拡幅が求められた。これに対して、建設部長の磯川新吾氏は、現在の交通状況などを考慮しながら必要性を検討していくと答えた。
最後に、本市の農業機械保守点検事業についても質問がなされ、利用者の状況や今後の充実策が求められていた。市長は、地域農業の振興に向けた長期的な視点での取り組みを強調した。
本年の定例会では、以上のように市民生活に直接影響を及ぼすテーマが多く取り上げられ、市当局の対応が求められる場面が多々見受けられた。