令和2年3月定例会において、議員たちの質問が多岐にわたり議論され、特に薬物乱用防止や観光振興、庁舎のICT化、台風19号の災害復旧に関する重要なテーマが取り上げられた。
まず、薬物乱用防止については、教育長の丹野学氏が小中学校での薬物乱用防止教室の開催状況を説明した。具体的には、小学校で2校、中学校で全7校が実施され、教職員への研修も行われているという。この取り組みは、薬物の危険性を分かりやすく伝え、地域全体での啓発が必要との意見が出された。また、地域安全ヤングボランティアによる啓発活動も進められているが、家庭や地域の協力も不可欠であると強調された。
次に、市内観光振興の観点から、産業部長の佐藤俊明氏は二本松城文化観光施設をゲートウェイとして位置づけ、情報発信の強化を目指す方針を示した。更に、SNSを通じて観光情報を発信し、フォロワー数が一定数を超えていることから、さらなる効果の向上が必要であると認識されている。しかし、街の特徴を活かしたカード化や各施設の共通券の導入については、まだ具体的な計画は無いようだ。市民の地域への愛着や楽しみを促進するためには、さらに踏み込んだ施策が期待される。
庁舎のICT化に関しては、総務部長の三浦一弘氏が現在の取り組みについて説明した。電子申請システムの運用や庁内グループウェアによる資料の電子化が進められており、今後の課題はペーパーレス化の推進と業務効率化である。しかし、タブレットの導入については、セキュリティ面から慎重であり、ポータブルデバイスの利用が求められる中で今後の展望が期待される。
台風19号の影響についての質問では、被害遭った農地や河川改修に関する対策が議論された。産業部長の佐藤俊明氏は市内の農地被害を軽減するため、自ら施工できる補助金を活用するよう農家に促していきたいと語った。また、排水ポンプの維持管理についても言及され、災害発生時の適切な稼動が求められるが、事前の国からの指示が重要であるとの認識も示された。