令和元年6月定例会では、公共交通の運賃無料化や高齢者への支援、振込詐欺撃退装置についての発表がなされた。本会議には22名の議員が出席し、市長や教育長を含む各部門からの説明が行われた。まず公共交通運賃無料化に関する説明があり、高齢者の交通手段確保の重要性が再確認された。2019年4月から70歳以上の高齢者を対象としたこの施策は、特に高齢者の外出を促進する目的がある。事業開始から依頼された乗車証の申請は2349件に達し、利用状況は全国的にも注目されている。
市は今後、利用者数を増やすためのさらなる周知活動を計画しており、様々な地域での高齢者団体との連携を図ることも示された。利用者からは、「この制度のおかげで外出機会が増えた」といった声が上がり、初めて実施されたこの事業への期待が伺える。社協などを通じて周知活動を強化し、公共交通の利便性向上に努める意向が示された。
次に振込詐欺撃退装置に関する発言があり、二本松市では自動通話録音装置が無償で高齢者世帯へ貸し出されている。警察との連携により、防犯意識を高める取り組みが評価されているが、装置の効果を測るための具体的な成果や利用者の声の収集状況も求められた。市は今後、装置利用者からのフィードバックを受け止め、更なる改善策を検討する姿勢を強調した。
最後に、安達地方広域減容化事業についての質問があり、具体的な運用実績や今後の運搬計画が説明された。本事業の進展が地域の意識向上につながり、財政面からも持続可能な運営を可能にしているとの見解が示された。また、市内高校の統合計画についても議論があり、地域に根ざした学校の存続が求められていることが訴えられた。