令和2年3月6日に南相馬市議事堂にて、定例会(第2回)が開催された。この会議で市長の政治姿勢や災害対応策、地域ブランド化など多様な議題が取り上げられた。特に、市長の門馬和夫氏は「復興のみならずさらなる発展に向けて加速する必要がある」と強調した。
災害に関して、大山弘一議員は、ドローンを活用した夜間空中ショーの観光利用について提案した。経済部理事の笹野賢一氏は、「実用化に向け様々な関係者と連携を取る考え」と応じ、観光資源としての公演に期待を寄せた。さらに、大山議員は原子力災害の影響に関する具体的課題を取り上げ、「医療費の免除継続」や「小児甲状腺がん多発問題」について市の対応を問うた。この点について市長は「市民の健康再建に向けては継続的な政策支援が不可欠」と述べた。
次に、高齢者対策や子育て支援に関しても質疑があった。特に市立総合病院附属小高診療所の設立に関しては、小高区地域協議会との連携が重要だとされ、設計及び病院機能の拡充が図られている。
また、岡崎義典議員からは、市営住宅の同居親族要件の見直しや、定住促進住宅の入居基準の柔軟化などについて要請があり、特に単身世帯のニーズに応じた改定が求められた。
さらに、新型コロナウイルス感染症への対応も大きな焦点となり、入手困難なマスクを巡り、東京都杉並区との支援協定について議論がなされた。医療従事者や福祉施設へのマスク配布の重要性が改めて確認された。
このように、会議はさまざまな課題に対して市の積極的な取り組みを促す内容となった。特に地域の特性に合わせた施策や市民との共生を重視しつつ、行政の効率性を図っていく姿勢が求められている。議員たちは、それぞれの提案に対し理解を示しつつ、南相馬市の目指すべき未来に向けた提案を行った。