令和4年3月8日に南相馬市議事堂で開催された定例会では、南相馬市の市長、教育長を含む議員らが参加し、様々なテーマについて議論が交わされました。
まず、志賀稔宗議員が取り上げたのは市長の政治姿勢です。特に、国際教育研究拠点に関しては進捗状況を市の復興企画部長に確認したところ、国が法律改正を進めており、拠点の設置に向けた準備が進んでいるとのことでした。さらに、志賀氏は全市を挙げた情報発信の必要性を強調し、住民や関係団体と連携しながら進める方針が示されました。
次に航空宇宙産業の振興についても議論がありました。大山弘一議員は航空宇宙産業が高い市場成長が見込まれることから、南相馬市としても積極的に関連産業への取組を進めるべきと訴えました。一方、若手人材の育成については、インターステラテクノロジズとの連携協定に言及し、市内の教育機関が協力しながら進める必要があるとの見解も示されました。
公共交通の充実についても議論され、志賀議員は高齢者を含む交通弱者へのさらなる支援が求められることを指摘しました。市民生活部長は現在の支援施策について説明しつつ、今後も改善に向けた施策を進める意向を示しました。
空き家対策、具体的には荒廃家屋の解体についても話題となりました。部長は、空き家や荒廃家屋の実態調査が進められており、対応の必要性が強調されました。
また、高齢者福祉に関しては、補聴器購入の助成が求められました。市としては一部の助成を開始する方針を持つと同時に、さらなる福祉施策の拡充が期待されている場面もありました。
最後に、相馬野馬追祭に関する質問も行われ、雨天時の観覧環境の改善やユネスコ無形文化遺産登録に向けた地域の団結の大切さが強調されました。市長は、文化活動の周知と振興を進める意義を訴え、今後の取り組みへ期待を寄せました。
この一連の質疑を通じ、南相馬市の抱える課題に対する様々な対策の検討が重ねていかれることが確認されました。市長や部長からは市の発展に向けた意識と地域の声を反映した施策が強調されており、今後の進展に注目が集まります。