令和3年3月10日、南相馬市議会は定例会を開き、重要な議題が取り上げられた。特に「市長の政治姿勢」や「南相馬市立総合病院の経営体質改善策」などが注目を集めた。
一般質問では、議員たちが市長の政治姿勢について質疑を行った。今村裕議員は、政治家の責任について述べ、「市長には批判を恐れず、声なき声を拾って前に進む政治を期待する」と強調した。続けて、新年度の予算編成についても取り上げ、「市長の任期最終年にあたり、重要な施策の実現が求められる」と発言した。
また、南相馬市立総合病院の経営状況についても議論された。今村議員は、「病院の赤字解消策として、職員や医師の接遇改善も重要である」と指摘した。これに対し、総合病院の事務部長である小迫佳行氏が、「現在、医療現場での接遇改善に向けた取り組みを行っている」と説明した。
さらに、渡部寛一議員は、新型コロナウイルス接種に関する取り組みについて良好な進捗があることを示した。具体的には、市内医療機関と連携し、接種の体制が整っているとのこと。また、感染対策についても、体制を強化していく考えが示された。
議論の中では、除去土壌等の中間貯蔵施設への搬出についても触れられた。市民生活部長の星高光氏は、「令和3年度中には搬出が完了する見込み」と回答し、住民への情報提供の重要性を訴えた。併せて、汚染水処理に関する問題についても、国への要望が強く求められた。
議会における質疑応答は、南相馬市の復興や将来に向けた重要な視点を提供する場となり、多くの市民の生活に直接影響を及ぼす内容であった。議員たちは、特に高齢者や障がい者への支援措置の充実を訴え、個別支援計画の策定を求める声が上がった。市としても、今後の防災対策の強化や公園の有効活用について、地域のニーズに応えるために取り組む意向を示した。
特に防災においては、地元住民との意見交換を重視し、地域に合った形で進める姿勢が強調された。これらの議論を通じ、議員たちの市民を思う姿勢が見受けられ、今後の施策に期待が寄せられる結果となった。