南相馬市では、令和2年9月7日に行われた定例会において、災害対策や産業振興に関する重要な議論が行われた。特に、過去の台風被害を教訓とし、災害に強いまちづくりの必要性が強調された。
菊地洋一議員（友和会）は、令和元年東日本台風被害を受けた後の対策について質問を行った。特に、台風や局地的豪雨による浸水被害に対する対策の強化が求められている。菊地氏は、原町区と鹿島区での冠水経験を踏まえた対策が急務であると述べた。市の担当者は、排水対策として水門の土砂撤去や事前の水路の点検を行っていることを回答し、さらなる対策を講じる必要があることを認めた。
また、南相馬市の産業振興についても言及があった。菊地氏は市内企業の支援策の普及を提案し、特に収入保険の推進についても意義を訴えた。岡崎義典議員（志政会）は、震災復興に向けた具体的なスマート市民戦略の必要性を指摘し、国や県との連携を強調した。
さらに、新型コロナウイルス感染症対策に関しても多くの発言があった。市は、コロナ禍においても市民の安全確保を第一優先としており、検査体制や情報提供の強化が求められている。市長は、各種対策において市民の理解を得ることが重要であると強調し、積極的な情報発信を行うと述べた。
市立病院の経営状況についても議論され、特に整形外科の常勤医師不在による影響が懸念されている。市の担当者は、医師確保の取り組みを継続し、新たな人材の獲得に向けて全力を尽くす意向を示した。
このように、議会では地域の災害対策、産業振興、新型コロナウイルスへの対応、市立病院の運営について、様々な意見が交わされ、この問題への市の取り組みが一層求められている。