令和元年6月20日、南相馬市議事堂に於いて定例会が開かれた。議事は議案第85号の教育委員会委員任命に関する同意と一般質問が行われた。
この日、最も関心を集めたのは「未来のまちづくり」に関する議論であった。志賀稔宗議員は「100年のまちづくり」について質問。教育環境や児童の安全を強調し、地域の教育施設整備の必要性を示した。教育委員会事務局長の羽山時夫氏は、地域の伝統文化を学ぶ環境整備を推進すると述べた。
次に、健康づくりについても言及された。福祉部長の岡田淳一氏は、「疾病予防と検診率向上に向けた取り組み」を述べ、受診率向上のために休日健診を導入するなどの施策を強調した。また、自主的な運動習慣の定着が必要であるとも述べ、地域コミュニティーの活性化とも関連づけた。
さらに、渡部寬一議員からは汚染土壌問題についての厳しい指摘があり、市民の理解を無視した運用を警告した。元市長による強引な対応に対して市長の門馬和夫氏は拒否の意志を示したが、地域の懸念は依然として残る。
不登校問題に関しても質疑があり、教育現場の各種支援が強調された。学校適正化計画に従い、南相馬市は教育環境を整えるため努力しているとし、より多くの児童生徒が集える場を提供すべきとの意見があった。
さらに高齢化問題においては、地域づくりや交通網の整備が求められた。市民生活部の星高光氏は高齢者の生活支援を重視し、地域包括支援センターを通じたサポートの強化を誓うとともに、公共交通網の見直しに向けた取り組みを進める方針を示した。
最後に、ドローンの利活用についても多くの意見が交わされ、特に福島ロボットテストフィールドを活用した教育機会の創出に向けた提案が出された。関連する企業や教育機関と連携し、ドローンの利用促進に努める姿勢が確認された。
今後の課題を抱える中、南相馬市は市民の声を反映しながら、一層活発な議論を続けていく必要がある。