令和元年9月9日、南相馬市議会にて、平成30年からの復興計画や新たな公共施設についての議論がなされた。
市長は、公共施設の借地について、長期的な財政負担軽減のため購入の方向で進める考えを示した。年間5480万円の賃借料支出を減らすため、契約の見直しを検討している。特に原町第三小学校や小高生涯学習センターの借地問題は、大きな課題となっており、今後の対応が求められている。
さらに公園トイレの整備状況が報告された。原町運動公園および夜の森公園のトイレの老朽化が進んでおり、特に夜の森公園のトイレは暗くて不安を感じるとの声が寄せられている。市長は近いうちにこれらのトイレの改修を進めていく意向を示し、利用者のニーズを踏まえた施設づくりを心がける方針を強調した。
一方、国家戦略特区や高齢者ドライバーの安全対策についても触れられた。急発進防止装置への補助事業の検討が進んでおり、現行のタクシー利用券についても、利用者からの声を反映しつつ拡充を検討していく方針だ。市としても、地域での積極的な支援が重要であると認識している。
更に、核となる公共施設の利用や地域医療の整備についても言及された。地域医療機関との連携を強化し、小高区での医療ニーズへの応答を整えていくとともに、民間医療機関との協議を重ね、新たな医療体制を構築していく方向である。
市民生活や地域を考えた施設の整備、利活用についてが、今後の大きなテーマとなっていくことは間違いなく、その取り組みには市全体の協力が不可欠であるといえる。