令和5年3月28日、南相馬市議会において第1回定例会が開催された。この会議では、個人情報保護や最低賃金引上げに関する議案を審議し、多くの発言が寄せられた。
最初に、議会運営委員長の田中 一正氏が、南相馬市議会の個人情報の保護に関する条例制定について説明した。これは、全国一律の法律に従う必要があるためのもので、条例の制定は不可欠であるとの意見を強調した。出席議員からは、この動きに賛同する声が上がった。
続いて、建設経済常任委員長の太田 淳一氏が、福島県最低賃金の引き上げを求める意見書の提出に関して発表した。経済の回復が見られるものの、物価上昇や円安の影響が働く中で、賃上げが喫緊の課題であると指摘し、県民の生活を守るために必要な措置であると述べた。議員たちはこの意見書に賛成の意向を示し、早期の実現を期待した。
さらに、鈴木 昌一氏からの提案に基づき、議会改革検討特別委員会が設置されることも決定された。議員定数削減に関する調査や議会関係の条例見直しが主な課題として挙げられた。
議会では、各議案の討論の後、採決が行われ、いずれの議案も原案の通り可決された。特に情勢を踏まえた議員の発言が活発で、地域の経済や社会問題に対する意識の高さが窺えた。市長の門馬 和夫氏も会議の終わりに挨拶し、震災からの復旧に向けた活動を引き続き進めることを表明した。改めて市民生活の向上を目指す姿勢が示された。