令和4年12月15日、南相馬市議会は第8回定例会を開催し、重要な議案について質疑を行った。
特に注目されるのは議案第107号、南相馬市基本構想を定めることについての質疑である。この構想は、今後8年間の市のまちづくりの基本方針を示すものであり、「市民にも分かりづらくなっていないか」という小川尚一議員(18番)の質問に対し、復興企画部長の星高光氏は、「時代の流れが速い中で、国や県の計画に沿った8年という期間設定をしました」と説明した。
次に、政策の柱の一つとして掲げられているSDGsについての質疑も行われた。小川議員は、計画策定においてSDGsに基づく進捗管理をどのように行うのか確認した。星部長は「今後の課題を整理し、政策の柱とのひもづけを行っていく予定」と述べ、SDGsの達成に向けた具体的な施策を明言した。
また、教育・学びの取り組みについて、小川議員は「図書館の充実や生涯学び続けるまちづくりについて、具体的な方針はあるのか」と質問。星部長は「検討中であり、具体的な姿を今後示していく」との考えを示した。
議案第108号の質疑では、行政区の分割に関連する条例改正について、どう進められるのか具体的な説明が行われた。この件に関しても、星部長は住民の合意を重視した進捗と説明した。
続いて議案第114号に関連する質疑で、職員の給与に関する条例改正が取り上げられ、60歳以上の職員の給料を70%に抑える根拠として、地方公務員法に基づく国の制度設計を挙げた。
さらに、議案第116号で高齢者部分休業制度に関する質疑が行われ、55歳以上を高齢者と認定する根拠についても詳細な説明が求められた。総務部長の小迫佳行氏は、「公務員の高齢者の位置づけについて、55歳からとするのは国の基準を参考にした」と述べた。
最後に、議案第125号では市立病院の補正予算が検討され、新型コロナウイルス感染症に関する県の補助金が2億2千万円にのぼることが確認された。その影響で、医業費用の材料費や経費も調整される見込みである。
会議は多くの目玉議案を抱え、進行中の各施策について提言が行われた。次回の会議は令和4年12月26日午前10時から予定されている。