令和3年6月22日に南相馬市議会で開催された定例会では、数多くの重要なテーマについて議論が行われた。
中でも特に新型コロナウイルス感染症対策が重要なアジェンダとして挙げられている。
市長の門馬和夫氏は、感染状況を踏まえた情報発信の必要性を強調し、ワクチン接種に向けた積極的な取り組みについて言及した。市内の高齢者に関しては1回目の接種率が91%を超え、今後の目標として全市民が接種を完了するための計画が立てられている。特に、電話対応の体制が強化され、コールセンターの職員が増員されていることによって、住民からの問い合わせに適切に対応しようと努力が続けられている。
さらに、栗村文夫議員からの提案もあり、自動車運転免許返納者への支援や定額タクシー「みなタク」の利便性向上に向けた手当も議論された。佐々木忠市民生活部長も、運転免許証の返納促進プログラムについて説明し、利用者のニーズを反映させることが求められていると指摘した。特に、高齢者が生きやすい環境を整えるためには、定額タクシーのサービスですら改善の余地があり、今後の検討が期待される。
また、文化の継承に関する取り組みでは、博物館の運営や地域の文化を盛り上げるための施策が提案された。教育委員会事務局長は、SNSを活用した広報活動と企画展の充実が進められていく意向を示した。特に地域著名人の作品を積極的に知らしめる施策が文化的な誇りを高め、観光資源としての可能性を広げることに寄与するとの見解が述べられた。
最後に、渡部一夫議員から、太陽光発電に関する規約や農地の使用に関する質疑が行われ、営農型太陽光発電の推進が市の農業と環境にどのように寄与するのかについて意見が交わされた。地域資源を生かしたこれらの施策は、今後さらに議論を深化させるべき課題であり、市民にとっての安心安全な暮らしを実現するために不可欠である。