南相馬市議会が令和5年9月に開かれた定例会では、地域の現状や住民の安全、福祉政策についての議論が続いた。
議長の平田 武君が進行する中、田中 京子議員が、生活環境についての質問を行った。荒廃農地の現状や農地転用の手続き、景観についての意見に加え、廃棄物削減とリサイクル率の向上を目指す取り組みの重要性も指摘した。市長の門馬 和夫君は、"心の復興を強化することが不可欠である"と表明し、具体的な施策を示唆した。
次に、小川 尚一議員が健康福祉政策について質問し、高齢者福祉や成年後見制度の利用促進について、さらには健康増進の取り組みを焦点にした。特に、天津健診の結果や今後の施策については、市の責任を求める声が上がった。
相馬野馬追について、岡崎 義典議員は酷暑の影響や安全対策を論じ、出場者と観覧者の健康リスクについて言及した。執行委員会が設置した熱中症対策や、照明の設置についても議論され、より良い方法を模索していく重要性が強調された。
労働力人口の確保についての問いには、商工観光部長の涌井 秀之君が、市内企業への就職率を上げるためのインターンシップ制度を充実させる考えを示し、地元高生が企業の魅力を知る機会を増やしていく意義を述べた。さらに、南相馬市サポーター制度について意見が交わされ、将来的な移住者の誘致へとつなげていく戦略が求められた。
また、避難行動要支援者についての議論では、個別避難計画の現状の見直しや、市内の交通安全に関連して、危険交差点の点検が進められていることも報告された。大岩 常男議員は、地域防災組織に対する期待を寄せつつ、強固な支援体制の必要性を訴えた。