平成23年の福島第一原発事故以降、南相馬市は多くの課題に直面しており、特に健康問題に対する市民の不安が高まっている。
最近の議会では、現在の市立総合病院における医療体制や市民の健康への影響に対して市長や関連部門から様々な発言があった。医療体制については、市が抱える常勤医師不足が問題視されており、必要な医師の数は40人程度であるとされている一方で、現状では28人しかいないとの説明があった。また、全国的に見ても、放射能の影響により市民の健康被害の可能性が常に議論されている。特に、小児甲状腺がんの多発については、甲状腺を摘出された子どもたちの数が257人を超え、医療の透明性と説明責任が問われている。
11月の街の健診の結果、男女間においても甲状腺がん発症の影響が大きいことが示されており、今後も引き続きその後遺症や健康への影響を把握するために、国の調査に協力する姿勢を貫く必要がある。
また、討議では女子騎馬武者の出場条件の見直しについても言及された。この件では、伝統を重んじる一方で、社会の変化に対応し、より多くの女性が参加できる環境を整備する必要があると強調された。市はこれを踏まえ、相馬野馬追の魅力を引き続き高めるための施策を検討する方針を示した。
しかし、補償問題に対する市の取り組みは十分ではなく、今後の方向性として、国や県に対する要求を強化し、具体的な対策を進める必要があると多くの議員が訴えた。特に、甲状腺がん等の健康不安については、行政として具体的な救済策を提示し、住民の安心を確保する必要がある。