令和4年3月7日、南相馬市議会で開かれた定例会では、重要な議題が取り上げられた。
特に目を引くのは、ロシアによるウクライナ侵略に関する議員提出の決議案である。この決議案は、議員鈴木昌一によって提出され、ウクライナへの侵略行為は国際法に反し、平和と安全を脅かす行為であると非難する内容である。議会は全会一致でこの決議を可決し、南相馬市が国際的な問題についても声を上げる姿勢を示した。
一方、岡崎義典議員は、高齢者の在宅療養の現状に関して質問を行った。在宅療養は高齢者が地域で自立して生活するために不可欠な要素であり、特に介護や医療の提供体制の強化が期待されている。健康福祉部の岡田淳一部長は、地域包括ケアシステムの推進や、訪問医療サービスの提供体制を整備する方針を述べた。また、高齢者が自宅で過ごせるよう、地域の協力が欠かせないと強調した。
次に、竹野光雄議員は、南相馬市における市長の政治姿勢と、市政運営について問いかけた。門馬和夫市長は、全ての市民のために、特に傷ついた地域を復興させるために汗をかくことが重要であるとの見解を示した。自らの公約に基づき、子育て世代や若者が住み続けたいと思える街づくりにさらに注力する考えを明らかにした。
その後、菊地洋一議員は、今後の市内活性化に向けた取り組みについて質問した。特にスポーツ大会の誘致や新たなスポーツ施設の整備が経済的な活性化につながると指摘し、具体的な施策が求められている。市民生活部の佐々木忠部長は、スポーツを通じた地域活性化の必要性を強調し、さらなる大会の誘致に向けた取り組みを行う意向を示した。
議論が多岐にわたる中で、特に外国人との共生や、多文化共生社会の形成についての質疑も行われた。経済部の横田美明部長は、南相馬市内に住む外国人への支援が長期的な地域社会の発展に寄与することを認識し、様々な支援制度を整備する方針を述べた。