令和2年3月12日、南相馬市議会で行われた定例会において、令和2年度南相馬市一般会計予算案等に関する質疑が行われた。この会議では、特に医師確保の取り組みや市職員の定年延長に関する議案が中心的な議題となったため、議員たちの注目が集まった。
医師確保についての質疑において、鈴木昌一議員は看護職の離職状況やその背景をふまえた看護職確保の取り組みについて質問した。看護職の維持と医療提供の質を確保するため、南相馬市として職場環境の整備や定期的な健康診断の実施、また臨床心理士によるメンタルヘルスへの配慮など、具体的な取り組みを進めていると、総務部長の佐藤幸雄氏が答弁した。
また、海外研修事業についても意見が交わされ、教育委員会事務局長の羽山時夫氏は、研修参加者が増えることに期待しつつ、参加人数が上限を超えた場合の選考基準について説明を行った。参加希望者が多ければ、作文と意気込みをもとに最終的に選考を行うという方針が示された。
さらに南相馬市における自主防災組織の充実や地域コミュニティの強化を図るための補助金制度についても、議員たちの関心が寄せられる。市民の積極的な参加を促す取り組みとして、多様な手法を用いた地域住民の意見交換会が計画されている。
市の担当者は、多様な担い手育成への支援を即す取り組みが進んでおり、その中で参加者の自立を促すことが重要であると述べた。今後、南相馬市の行政が直面する地域の課題の解決に向けて、自主的な地域活動を増加させるような支援が求められるとした。