令和3年9月9日、南相馬市議会で定例会が開催され、多くの議案に対する質疑が行われました。
この日程では、議案第74号から第102号までの質疑が中心となり、その内容は多岐にわたります。特に重要とされたのは、南相馬市における地域型保育事業の運営に関する条例改正であり、保育士不足に対応するための施策が話し合われました。
質疑の中で、小川尚一議員が「准看護師を保育士とみなすとしているが、資格条件は緩和されるのか」と問いました。これに対し、こども未来部長の末永実氏は「今回の改正は、あくまで保育士数の算定に准看護師が追加されるものであり、資格条件の緩和はない」と答弁しました。保育士不足を背景に、保育機関における体調急変への対応を強化する狙いがあるようです。
さらに、小川議員は「特定地域型保育事業の運営基準改正について、その必要性をどう考えるか」との質問をし、部長からは国基準に基づく柔軟な運営を強調する回答がありました。これに関連して、小規模施設の設置に伴う地域の連携強化も提案され、議員たちからは地域全体での子育て支援に取り組む姿勢が確認されました。
また、議案の質疑に続き、決算審査特別委員会の設置が提案され、9名で構成される委員会が設けられることが決議されました。この委員会は、令和2年度各会計の決算を審査し、透明性のある市政運営を進めることを目的としています。
さらに、議案の付託に関しても行われ、提出された議案については、必要な委員会での審査が行われることが承認されました。議会は市民に対する責任を意識しながら、今後も地域の発展に取り組んでいく姿勢を示されました。
この日の会議は、次回の議会日程を定めた後、円滑に散会しました。南相馬市議会は市民の声を尊重し、地方自治の透明性向上に向けた努力を続けています。