令和元年12月10日、南相馬市において定例市議会が開かれた。
この日は多くの重要議案が提出され、市民の生活に直結する問題が取り上げられた。特に、大場裕朗議員の質疑は子どもたちに関心の高い教育問題に焦点が当てられ、いじめ問題や災害時の児童の保護に関する質問が行われた。
大場議員は、いじめ防止対策について国の最新の統計を挙げ、子どもたちへの支援の強化を求めた。それに対し、教育委員会事務局長の羽山時夫氏は、既に設置されているいじめ問題対策連絡協議会を通じて、関係機関との連携を深めていく方針を述べた。
一方、院内会派の鈴木貞正議員は、台風第19号による災害の影響について言及し、特に鹿島区の都市計画について具体的な見通しを示すよう催促した。建設部長の菅原道義氏は、国の事業認可の進捗状況を踏まえ、早期の整備に尽力する意向を示した。
災害に関する話題は議会の中で特に多く取り上げられた。岡崎義典議員は、近日の台風による農業に関する支援を求め、農業支援策の現状を質問した。これに対し、経済部の中目卓理事も具体的な支援方針を示しつつ、地域の農業者との連携を強調した。特に、被災後の経済支援策や医療環境の整備が焦点となり、今後の取り組みについて意見が交わされた。
また、志賀稔宗議員は、地域防災に関する具体的な施策について質問を行い、南相馬市における国土強靭化の進展データの重要性を訴えた。さらに、個別の事例を挙げ、河川やダムの管理体制に対し市民の声を反映する必要性を訴えた。
今回の市議会では、災害からの復興策や公共交通の促進、大規模災害への対策などがテーマとして強く取り上げられ、市長が今後も充実した取り組みを進めていくことを改めて誓った。市民の命を守るため、具体的な施策が実行されることへの期待が高まる。