令和4年6月14日に開催された南相馬市議会では、災害時の対応や市民生活に関連する重要な問題が取り上げられた。その中で特に注目されたのが、最近の福島県沖地震による影響と、それに続く鹿島区の断水問題である。
鹿島区では断水が発生し、市民は生活用水の確保に苦労した。建設部長の木幡藤夫氏は、断水の原因として水道施設の老朽化や地震による漏水を報告した。今後、同様の事態が発生しないよう、高齢者や交通弱者への支援策が必要だと強調された。
さらに、議員からは自動車の修繕費用についても質問がなされ、任意保険で地震による損害が補償されない問題が指摘された。市民生活部長の佐々木忠氏は、被災者への支援を進める考えを示すも、自動車の修理費用に関する制度化には至っていない。
また、鹿島区では河川氾濫のリスクが残る中、真野川水系の治水対策が議論された。建設部長は、砂防ダムの機能や復旧状況について報告し、安全性を確保するための取り組みを述べた。また地元の香川住民に向けて、河川氾濫の危険に備えた地域の防災意識向上が重要であるとされた。
災害時の情報共有も大切な課題であり、復興企画部長の星高光氏は、災害情報共有システムの登録者数を増やす取り組みを強調した。このシステムは市民からの情報を即時に地図上で共有し、災害発生時の迅速な対応を可能にするものである。市民への周知促進が急務とされている。
最後に、住宅新築・購入支援についての質問があり、習慣を促すための具体的な支援策の必要性が強調された。議員の大場裕朗氏は、災害を機に移住者を受け入れる姿勢が南相馬市にとって重要であることを訴え、市長や職員に熱意と行動を求めた。
この会議では、市民の安全を守るための緊急対応策の必要性が強調され、健全な生活環境を維持するための方策が決議された。今後も議会と市民の連携を強化し、災害に強い地域作りを進めていく必要があるとされている。