令和2年3月25日、南相馬市議会において、令和2年度南相馬市一般会計予算が可決された。
重要な予算案は、復興創生の節目となる年に向けて策定された。新型コロナウイルス感染症に伴う影響と、災害からの復旧が進む中、各議員の意見を踏まえ、議案は通過した。主要な議案には、教育委員会の委員の任命と副市長の選任も含まれており、これらも承認された。
市長門馬和夫氏は、議会での提案理由説明の中で、一般会計補正予算について、東日本台風による影響からの復旧が急務である点を強調。さらに、議会と市民の意見を反映し、今後の施策の充実を図るという意向を示している。
また、令和2年度の経済と市民生活に直結する予算は、特に若者や高齢者、さらには子育て支援に焦点を当てている。その中には、医療サービスの充実や、農業振興、観光支援など多岐にわたる事業が含まれており、この取り組みに対し市民の期待が寄せられている。
議論では、特に教育費関連として中学生海外研修事業が取り上げられた。参加者の安全や経済的負担、および事業の必要性に関する懸念が議員から示された。市は、海外研修を通じた人材育成に力を入れつつ、将来的な修学旅行実施の難しさにも言及。
市内の観光振興策としては、相馬野馬追出場奨励事業の名称変更と支援の必要性が報告され、新たな計画が示された。議長および議員からは透明性を求める声が上がり、予算の使途について公平性が確認される必要性が指摘された。
最終的に、令和元年度南相馬市一般会計補正予算や副市長の選任など、提案された全議案は無事に可決。市は、さらなる復興と成長に向けた取り組みを進めることが期待されている。