令和3年6月21日、南相馬市の定例会において、様々なアジェンダが取り上げられた。
特に市立病院や公共施設の再編、企業誘致に関する議題が多くの関心を集めた。岡崎義典氏(志政会)は、市立総合病院に関する老朽化対策工事について質問を行い、進捗状況について問合せた。総合病院事務部長の小迫佳行氏は、工事の実施について新型コロナウイルスの影響を受けていると述べた。工事の開始時期についての明言はできないものの、国による感染状況の評価を参考に進めていくと強調した。
また、公共施設の再編に関して、岡崎氏は財源の見通しや住民合意形成の重要性についても言及。新田正英総務部長は、公共施設再編の進捗状況を未定の面積に焦点を当てて説明した。
続いて、菊地洋一氏(友和会)が市長の政治姿勢について質問を行い、企業誘致に関する実績と今後の展望について尋ねた。経済部理事の土井義人氏は、誘致に成功した企業数や新たに創出される雇用について説明し、今後も支援制度やアピールを通じて更なる企業誘致に努める意向を示した。
さらに、渡部寛一氏(日本共産党議員団)は「復興に水をさす原発汚染水海洋放出は許さない姿勢」の発信について強い意見を述べ、南相馬市議会の意見書全会一致での採択を強調した。市長の門馬和夫氏は国に対して説明責任を果たすよう求めていく意向を示した。
さらに、田中京子氏(改革クラブ)は、避難所開設や職員配置に関する質問を行い、特に地域住民と職員の連携の重要性について提案した。復興企画部長の星高光氏は、避難所開設時の現場の状況や地域の声を反映させるため努力する意向を示した。具体的には、避難所の早期開設や明かりの確保、車両の接近性などを重視していくと答えた。
最後に、地域づくりについての質問では、コミュニティー育成や女性の活躍促進がテーマとして取り上げられた。市長は、地域のリーダー育成や子育て支援に向けた取り組みについて言及し、様々な市民活動や現場の声を大事にする方針を述べた。
市民の安全を守るためには、各議題についての積極的な議論が必要であり、今後の方針が市民の期待に応えられるよう、引き続き注意が払われるべきである。