南相馬市の令和4年9月定例会において、様々な重要なテーマが議論され、市の将来に向けた施策が確認された。特に南相馬市立総合病院の持続可能な経営に関する議論が多くの関心を集め、病院経営理念の再確認とその具体的方針が求められた。
小川尚一議員は病院経営の持続可能性について質問し、関係者からは病院理念の見直しや入院機能の再開に向けた進捗状況が説明された。総合病院事務部長の渡辺裕君は、理念策定が進行中であり、来年2月までに市民の意見を取り入れた形で策定する見込みを示した。特に「経営理念に基づく具体的方針」が強調され、具体的な戦略が求められている。
さらに、安心安全な生活道路の整備についても議論が交わされた。市道西町線の拡幅整備や原町区の道路整備要望が出されており、建設部の高橋君は、現行の道路整備計画に基づき、地域の要望を考慮して整備を進めていく方針を述べた。特に地域の交通利便性向上に向けた整備が期待されている。
また、地域経済活性化に向けた取り組みが確認され、中心市街地の活性化についても議論が行われた。まず、商業者及び地域住民の意見を踏まえた活性化策の必要性が強調され、空き店舗対策やリノベーションまちづくりの推進が期待されている。経済部長の横田美明君は、中心市街地の商業活性化には規制緩和や新規ビジネスの導入などが必要であると強調した。
花とみどりのまちづくり施策についても再確認されており、健全な環境の形成や市民意識の向上に寄与する重要な施策として位置づけられている。市民生活部長の佐々木忠君は、花壇や植栽活動を支援する活動の進捗を報告し、さらなる意欲的な推進を期待している。
特に重要視されているのは平和憲法に関連する議論であり、全国的な問題意識の高まりを受け、地域住民への平和教育の必要性が議論された。教育長の大和田博行君は、学校教育を通じた平和の意識の醸成が重要であることを強調し、さらに地域住民を巻き込んだ取り組みの必要性を訴えている。今後は、具体的な施策の実行を目指し、広島平和記念資料館との連携を通じてより多くの人々に平和教育が広がるよう努めていく考えを示した。