令和3年12月16日に南相馬市議会が開催され、複数の重要事項が審議された。
特に、コロナ禍による米価下落対策についての議論が注目される。建設経済常任委員長の渡部一夫氏は、米の需要減少や過剰在庫の解消に向けた政策を政府に求める意見書を提出したことを報告した。米価格は依然として厳しい状況にあり、地域経済の安定に向けた対策が求められている。
加えて、新型コロナウイルス対策として南相馬市で設置されるPCR検査センターについても発表された。田中京子議員は、検査センターの開設は市民の不安を緩和するために重要であると述べ、特にデルタ株やオミクロン株の流行に備える必要性を強調した。また、市の健康福祉部理事の鎌田由光氏は、検査の結果が陽性の場合は適切に保健所へ報告し対策を講じると表明した。
さらに、本市の子育て支援金支給に関する案件も重要なテーマとして浮上し、予算の中で現金給付が行われることが確認された。市長の門馬和夫氏は、支援金は生活支援としての役割があり、また父母家庭への直接的な支援を目的としていることを強調した。この現金給付は、児童手当等との連携も図ることで、子育て世帯を全力で支援したいとの意向が示された。
選挙管理委員会委員の選任も重要事項の一つで、市議会内での公平性を保つための措置がとられた。議員提出の政務活動費交付に関する条例改正案については、議員の広報・広聴活動を強化するための引き上げが認められ、発議が決定された。
今回の会議で確認されたこれらの議題は、市の直面している様々な課題に対処するため、市役所と議会の連携を強化し、地域社会の安定を図るために重要な意味を持っている。市の復興計画に基づいて取り組みが進められる中、市民の生活を支えるための施策を実行していく姿勢が一貫して示された。