令和5年第1回伊予市議会定例会が開会され、市長の武智邦典氏は、議会開会に際しての挨拶を行った。
最初に触れたのは、トルコ南部で発生した地震の影響で、両国で45000人以上の方々が亡くなっており、100万人以上が避難を余儀なくされている現実である。前向きな支援活動として、本市では募金箱を設置し、国際赤十字の救援活動を支援していることが強調された。
次に、新型コロナウイルスの現状について言及され、第8波が減少傾向にあるものの、新たな変異株の発生が懸念されると述べた。武智市長は、政府が5月から感染症法上の位置づけを変更し、医療提供体制を見直すことに触れ、患者対応などの基本的な感染対策の見直しが進むと期待しているとの考えを示した。
さらに、移住交流体験施設設置に関する条例が提案される。武智市長は本市への移住者・交流人口の増加を目指し、条例を制定する方針を示した。施設の設置に関しては、使われなくなった教職員住宅を改修し、現地見学を後押しする目的で利用される予定とのことだ。
また、令和5年度の当初予算についても説明が行われ、予算の総額は184億7,933万8,000円で、前年比で5.3%の増となった。主な支出項目としては、民生費が67億6,001万4,000円、教育費が14億5,685万7,000円などが含まれている。
会期は26日間となり、引き続き各議案が審議される予定である。市長は、今後も市民の安全・安心を確保しつつ、地域振興や子育て支援の充実に向けた施策の実施が必要であると述べ、議会の理解と協力を求めた。
今回の議会の焦点は、移住者の受け入れ促進や新型コロナウイルス産後の経済回復策など、多岐にわたる施策が議論されることとなっており、今後の展開に注目が集まる。