武智 邦典市長が進める伊予市の財産管理政策について、今後の方向性が問われる中、複数の課題が浮上している。ウェルピア伊予は、市民の憩いの場として親しまれているものの、指定管理期間中にかかる費用と収入のバランスが問題視されている。
具体的には、市は毎年約4,000万円を支出し、指定管理者からの収入は560万円程度である。そのため、今後の運営形態や収入向上に向けた戦略が求められている。市長は、未利用部分の活用や会議室の稼働率向上に向けた施策を検討していると話している。ウェルピアの目的外使用も視野に入れた柔軟な対応が必要である。また、旧中山高校校舎については、現在の利用状況が良好であり、地域貢献を考慮して運営が進められている。
他方で、旧下灘中学校校舎の廃止や利活用の方向性についての具体案が提示されていないため、今後の検討が必要である。さらに、栗の里公園内で飼育されている鹿の頭数が増加し、管理が難しくなっているとの指摘もあり、動物愛護団体への配慮も求められている。市としては、鹿牧場の早急な整理を進める考えだ。
最後に、市が現在所有する遊休地のほか、遊休地活用策や将来的な収益化計画などについても具体的な方針を示す必要があり、地域活性化に向けての知恵を借りることが期待される。今後、行政全般において財産管理と地域の実情を反映させた運営方針の確立が求められている。