伊予市では、令和3年第3回定例会が開催され、様々な議題が論じられた。特に注目されたのは、狭い道路の解消とケアラー支援、そして地域の災害対策についてである。
門田裕一議員が提起した狭い道路に関する問題は、市民の安全な避難や救援活動に大きな影響を与えるものである。具体的には、幅員4メートル未満の狭隘道路が現状583キロメートル中333キロメートルを占め、そのうち510路線が該当していることが明らかになった。武智年哉産業建設部長は、これらの改善に向けた具体策として、後退用地の寄附制度や狭隘道路整備促進事業の必要性を強調した。
一方、ケアラーに対する支援に関しては、長寿化社会における課題が議論された。門田議員が提唱したケアラー支援について、市民福祉部長の向井裕臣氏は、地域での孤立を防ぐ体制や実態把握のための調査が不可欠であることを強調し、伊予市のケアラー支援条例の制定に前向きな姿勢を示した。
また、上灘漁港での漁船火災に関する問題も取り上げられた。田中弘議員が代弁する形で上灘漁協の共栄網への支援と、漁船の再建を目的とした県へ要望する動きが強調された。市長は、火災による全損となった船舶の復旧を目指し、県や国への要望を行っていくと述べた。
最後に、光ファイバの環境整備についても意見が交わされた。特に、整備が施されていない中山・双海地域の未整備エリアに対する具体的な対策が求められた。市長は、国の補助金や過疎地域支援に関する制度を活用した計画を進める意向を示し、整備の重要性を認識していることを強調した。
このように、伊予市議会では市民の生活や安全に直結する重要な課題が議論され、今後の施策に期待が寄せられている。