令和4年第1回定例会において、伊予市議会では、市民生活に密接に関わる重要な議案や質問が活発に議論された。特に注目すべきは、水道施策や公共施設の整備を通じて市民の安心安全を確保するための施策が、様々な角度から問われたことである。
初めに伊予市水道ビジョンに関して議論された問題の一つは、「災害時の応援体制の整備」である。金澤 功議員は、災害時における水道協会の役割と、その具体性を注視すべきと指摘した。市水道課長は、災害時の日本水道協会を中心に応援体制の強化を図る方針についてサポートを約束したが、さらなる具体策を求めた。特に、過去の実績を振り返り、現状の水道体制を見直し、効率的な支援システムの構築が重要である。
公共施設のトイレ洋式化についても同様に重要なテーマとなった。公明党の吉久俊介議員は、現状のトイレ状況が高齢者にとって不便であると指摘し、具体的な改善策を求めた。市は既存施設の見直しや新設計画を進めるとの意向を示したが、実施時期については具体的な明言がなかった。この点において、市民からの切実なニーズを踏まえた計画的な整備が求められる。
南伊予駅の活性化についても熱心な意見が交わされ、同駅が地域の観光拠点としての役割を果たすべきとの認識が広がった。駅周辺における自転車利用の促進や新たな観光資源の開発に向けた取り組みが求められており、具体的な実施計画が期待されている。
さらに、海の豊かさを取り戻すために何ができるかが議論され、地域の漁業資源の保護や海洋生態系の改善策が俎上に上った。吉久議員はアマモの植生や海底耕うんに関する提案をし、地域の意識を向上させる手段としての重要性を強調した。これは単なる環境保護にとどまらず、今後の漁業活性化にも寄与すると考えられ、市の取り組みも期待されている。