令和2年9月4日、松戸市議会において、各議員から市政に関する一般質問が行われた。特に注目されたのは、成島良太議員による人権条例の制定についての質問である。今年8月1日、松戸市は新型コロナウイルス感染症への対応として人権尊重緊急宣言を発表したが、成島議員はその背景を考慮し、更なる人権条例の制定を強く求めた。市長の本郷谷健次氏は、感染者への偏見や差別を防ぐためには、社会全体の理解と連携が不可欠であると述べた。
次に、感染症を考慮した健康福祉会館の施設管理も議論された。福祉長寿部長の郡正信氏は、閉店した健康福祉会館の喫茶スペースを今後どのように活用していくかには地域の福祉団体のニーズを考慮しつつ、地域共生社会の実現に向けた取り組みが必要であると強調した。また放置自転車対策についても成島議員が言及し、特に社会的弱者への配慮を求めた。
さらに、岡本優子議員はパワハラ防止法や職場におけるハラスメントの防止に関する要綱についての質問を行い、各部長から法改正や職員の意識向上のための取り組みについての答弁があった。特に重点を置かれたのは、ハラスメント防止のための研修内容や組織全体での意識醸成であった。
また、文化・芸術政策に関する質疑も行われ、文化芸術振興の重要性が再確認された。地域の文化資源を活用し、市民が一体となって文化活動を進めるための基盤整備が必要との発言があり、市長もこれに賛同した。
松戸市は、こうした様々な課題に対し、具体的な施策を講じ、地域住民が安心して生活できる環境の整備に努める必要がある。