令和6年6月28日、松戸市議会の定例会が開催された。議会では、様々な議案が取り扱われ、重要な意思決定がなされる機会となった。特に、令和6年度松戸市一般会計補正予算(第1回)や松戸市国民健康保険特別会計補正予算(第1回)が議題に上がった。
議案第2号として提案された一般会計補正予算(第1回)は、新型コロナウイルスワクチン接種の定期接種化に伴う経費が含まれており、歳入歳出合わせて9億1,316万円の補正が行われる。この予算案に対して、議員からは接種数の増加に伴う健康リスクを懸念する意見も出た。鴫原舞議員は、補正予算の内容を批判し、健康被害の増加を懸念した。
また、国民健康保険特別会計補正予算(第1回)についても議論が行われ、健康保険証とマイナンバーカードの一体化に伴うシステム改修経費が計上された。この措置については、議員からの質疑も相次いだ。鈴木智明議員がこの議案に対しては賛成の立場を示しつつも、その制度がもたらす影響に注意を促した。
さらに、今回の定例会では、財産の取得に関する議案も扱われ、松戸市の新しい庁舎整備に向けた動きが注目を集めた。これについては、庁舎を新拠点ゾーン南側に移転するという計画がなされており、環境への影響や交通事情に関する懸念も議論された。多くの意見が出る中、執行部は新庁舎整備を急ぐ必要性を訴えた。
今回の会議では、意見書も数多く提出され、特に離婚後共同親権導入に関する意見書が注目を集めた。これは、国に対して法律の廃止を求めるもので、多くの議員から賛同の声が挙がった。議員提出の意見書には、ミャンマーの民主的政治体制の復活を求めるものや、選択的夫婦別姓制度の導入に関する意見書が含まれた。これらの意見書は、議論を通じて市会の立場を国に向けて発信することを目的としている。
会議の最後には、全ての議案が採決され、多数が賛成される形で可決された。議会は、公共の利益と市民の生活向上を図るため、引き続き慎重に運営される必要がある。市長も挨拶の中で、今後も市民との信頼関係を重視しつつ、積極的なまちづくりを目指していく意向を示した。