令和4年3月2日、松戸市議会は定例会を開催し、8件の議案を審議した。この中で、令和3年度一般会計補正予算が中心議題となり、賛成多数で可決された。
一般会計補正予算は、歳入歳出それぞれに101億4,213万5,000円を追加し、総額を1,963億7,351万6,000円に達する。
この補正予算には新型コロナウイルス感染症への対策が盛り込まれ、疫病収束後の経済対策を見据えた内容として位置づけられている。
「この補正予算は地域経済を支える重要な手段となる」と、総務財務常任委員会の飯箸公明議員が強調した。さらに、注意深い審査を経た結果、原案に賛成する意見が多数派を占めた。
令和3年度国民健康保険特別会計補正予算についても審査された。この補正予算は、新型コロナウイルスの影響を受けた世帯に対し、適切な支援を提供するものとなっている。「国民健康保険料は近隣市に比べ高く、本制度の見直しが急務である」との声が上がり、今後の改善に期待が寄せられる。
また、松戸市松戸競輪特別会計補正予算については、ギャンブル依存症への懸念が議論された。市側は「売り上げの増加についてギャンブル依存症の問題を無視できない」との意見に対し、「利益は市の財政に寄与するだけでなく、依存症対策にも取り組む」と述べた。
一方で反対意見も存在し、議論が続く中で「廃止を求める声がある」との発言もあり、議論は白熱した。議案第55号、介護保険特別会計補正予算についても質疑応答が交わされ、多数意見で原案が可決されている。
さらに、本会議では松戸市高額療養費貸付基金条例及び国民健康保険出産費資金貸付基金条例についても、廃止することが決まった。この内容は、制度の充実を評価しつつ、今後の施策に期待を寄せるものである。
議会は高齢化や経済情勢の変化を受け、今後も市民福祉の向上へ向けた取り組みを通じ、持続可能な政策を模索していく方針である。最終的に全議案は可決され、今後の動向に目が向けられる。