令和4年9月2日に開催された松戸市議会の定例会では、いくつかの重要なテーマが取り上げられた。特に岡本優子議員による松戸競輪事業に関する質問が注目を集めた。
岡本議員は松戸競輪の特別会計予算について触れ、令和4年度の歳入歳出は263億6,752万円と前年度比36.1%の増加を示した。歳入は通常競輪から176億円、さらにはGⅢナイターと記念競輪から合計75億円が見込まれ、全体として好調な見通しを見せていることを指摘した。しかし、競輪場のギャンブル依存症対策が不十分であると感じているとも語り、さらなる改善を求めた。
同議員は具体的な取り組みとして、1)車券売り上げ向上策、2)ギャンブル依存症対策を問いかけた。経済振興部長の小川哲也氏は、インターネットでの販売強化とVチューバーとのコラボイベントなど新たなアプローチを試みていると説明し、実際に6月のGⅢナイター開催のイベントが4726万円の売り上げに寄与したことを紹介した。
また、ギャンブル依存症対策には、啓発活動や相談窓口設置など積極的な取り組みを進めているとした。依存症予防は重要な課題であり、市としても意識して取り組んでいきたいとの考えを示した。
続いて、岡本議員は不妊治療費助成制度の創設にも言及した。令和4年4月から不妊治療が保険適用となるものの、保険診療外の治療を受ける方にとっては経済的負担が大きく、特に不育症治療への支援が必要であると述べた。子ども部長の伊原浩樹氏は、不妊治療の実態について語り、他の自治体の取り組みを参考にする意向を示した。
最後に、建設残土に関する議論があり、岡本議員は安全な埋立て方法作りを市が進める必要性を訴えた。建設部長の宇佐美明彦氏も、過去に起こった土石流を引き合いに出し、今後の条例制定に向けた検討を進める意向を述べた。
これらの議論は、松戸市の産業と地域社会の発展に向けた重要な取り組みである。