令和5年9月に開かれた松戸市議会の定例会では、地域防災、医療的ケア児の保育支援、オープンデータの活用などが主な議題となり、多くの議員から活発な意見が交わされた。
最初に医療的ケア児や障害児に関する項目が取り上げられた。子ども部の伊原浩樹部長は、医療的ケア児の受け入れ状況について、「昨年度、医療的ケア児に関しては8名の申請があり、4名が入所が確定した」と報告した。また、障害児に対しても12名の入所調整が進められ、順調に受け入れが実施されていることを強調した。
加えて、医療的ケア児保育支援事業においては、看護師の配置が重要であり、国の補助金を活用した看護師の確保と研修の強化も図ることが確認された。看護師に対する専門的な研修の実施が今後も予定されており、医療的ケアに関する知見が向上することで、児童が安心して過ごせる環境作りが進んでいく。
次に、自力での移動が困難な方々への移動支援について、福祉長寿部の松本篤人部長が、「介護者が不在の場合に自力で移動できない方々への対策は喫緊の課題であり、福祉サービスが必要だと認識している」と述べた。具体的な移動手段については依然として検討中であり、今後の方針が期待されている。
避難行動要支援者名簿については、登録者数の増加が今後の課題であり、周知活動が更に強化される必要があるとの指摘があった。また、登録者数が少ない理由や解決策に関する議論も行われた。
オープンデータの活用については、デジタル庁が定めた標準オープンデータセットに基づき、松戸市でも取り組みを進めている。市民への情報提供の透明性を高めるため、オープンデータの拡充が求められ、他自治体との連携の強化が必要だとの意見が示された。